労務トラブルは突然起きない。社労士が見ている「小さな前兆」の話
こんにちは。
にしざき社会保険労務士事務所の西崎です☺️
私は加古川を拠点に、日々、企業さまの労務相談をお受けしています。
最近は「明石方面からも相談したい」とお声がけいただくことが増え、
地域の事業者さまと人に関するお話をする機会がとても多くなりました。
今日は、これまでのブログとは少し違い、
「労務トラブルが起きる前に、社労士は何を見ているのか」
というお話をしたいと思います。
大きな労務トラブルは、
ある日突然起きるように見えて、
実はその前に“必ず小さなサイン”があります。
そのサインにどう向き合い、
社労士としてどんな関わりをしているのか。
実務の視点でお伝えします。
労務トラブルは「いきなり」起きるわけではありません
労務のご相談を受けていると、
「まさか、こんなことになるとは思っていませんでした」
という言葉をよく聞きます。
でも、丁寧にお話を伺っていくと、
ほとんどのケースで、次のような出来事が重なっています。
・最近、従業員からの質問が増えていた
・小さな不満は出ていたが、忙しくて後回しにしていた
・何となく職場の雰囲気が変わってきた気がしていた
・「まあ大丈夫だろう」と思っていた
つまり、トラブルは
“突然”ではなく、“積み重ねの結果”
として起きています。
社労士の仕事は、
その積み重ねに早い段階で気づき、
大きな問題になる前に整えることでもあります。
社労士が感じ取る「労務トラブルの前兆」
よくある前兆① 質問の内容が変わってくる
たとえば、こんな質問です。
「有給休暇って、必ず取らないといけないんですか?」
「残業って、どこからが残業なんですか?」
「これって、法律的にはどうなんでしょう?」
一見、普通の質問に見えますが、
同じような質問が続くときは注意が必要です。
従業員の中で
「この会社のルールは大丈夫なのかな?」
という不安が生まれているサインでもあります。
よくある前兆② “相談”ではなく“確認”が増える
「相談」というよりも、
「念のため確認しておきたいんですが…」
という言い回しが増えるときも、
社労士としては少し気になります。
これは、
自分で判断することに不安を感じている状態
であることが多いからです。
よくある前兆③ 曖昧な運用が続いている
・その場その場で対応している
・ルールはあるが、実際には使っていない
・説明の仕方が人によって違う
こうした状態が続くと、
小さな誤解が積み重なっていきます。
社労士として最初に行うのは「整理」です
労務のご相談を受けたとき、
私はすぐに「答え」を出そうとはしません。
まず行うのは、
事実関係を一緒に整理すること
です。
・いつから
・どんな状況で
・誰が
・どう感じているのか
この整理ができていないまま判断すると、
かえって状況を悪化させてしまうことがあります。
社労士の役割は、
感情を切り離し、
法律と実態の両方を見ながら
「今、何が起きているのか」
を一緒に確認することだと考えています。
加古川・明石の企業で実際にあったケース
① 小さな違和感を放置していた結果
ある事業者さまでは、
「最近、従業員がよそよそしい気がする」
と感じていたそうです。
ただ、忙しさもあり、
特に深く考えずに日々が過ぎていきました。
結果として、
労働条件の認識違いが表面化し、
話し合いに時間がかかることになりました。
このケースも、
最初の違和感の段階で整理していれば、
もっと穏やかに解決できた可能性がありました。
② 早めに相談したことで防げたケース
一方で、
「念のため、今のやり方が合っているか見てほしい」
と早めにご相談いただいた会社さまもあります。
労働条件通知書と実態を確認し、
少し表現を整えただけで、
誤解の芽を摘むことができました。
「何も起きていない今」に動けるかどうかが、
結果を大きく分けます。
社労士が関わることで「空気」が変わる理由
労務相談は、
法律の話だけでは終わりません。
多くの場合、
経営者の方も、従業員の方も、
「どうしたらいいのか分からない」
という不安を抱えています。
社労士が間に入ることで、
・感情的にならずに話ができる
・第三者の視点で整理できる
・冷静に判断できる
こうした変化が生まれます。
私は、
社労士は「答えを押しつける存在」ではなく、
判断をしやすくする存在
でありたいと考えています。
女性社労士として大切にしている視点
女性社労士として、
私が特に意識しているのは
「話しやすさ」と「安心感」です。
労務の話は、
ときにとてもデリケートになります。
「こんなこと聞いていいのかな」
「恥ずかしい話かもしれない」
そう感じる内容ほど、
早めに言葉にできる環境が大切です。
だからこそ、
専門用語を並べるのではなく、
状況に合わせた言葉で説明することを心がけています🌸
社労士は「人の専門家」
社労士は、
税金の計算をする専門家でも、
裁判を行う専門家でもありません。
人が働くことに関するルールと仕組み
を専門に扱う士業です。
・雇用
・労働条件
・社会保険
・職場のルール
これらを整えることで、
会社と人の関係を安定させるのが、社労士の役割です。
まとめ
労務トラブルは、
突然起きるものではありません。
その前に、
必ず小さなサインがあります。
社労士としての仕事は、
そのサインを見逃さず、
大きな問題になる前に整えること。
加古川の社労士として、
そして明石の企業さまにも寄り添う存在として、
これからも一つひとつのご相談に丁寧に向き合っていきたいと思っています☺️
「少し気になることがある」
その段階でのご相談こそ、大歓迎です。

